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第五回日本三大御湯 貝掛温泉(新潟県)

福島県の微温湯(ぬるゆ)温泉、神奈川県の姥子(うばこ)温泉と並び「日本三大眼の温泉」と称される、新潟県の貝掛(かいかけ)温泉をご紹介致します。

「第一眼病に善」

貝掛温泉は新潟県南東部、スキー場や真夏の「フジロック・フェスティバル」、そして川端康成の名作「雪国」の舞台となったことなどで知られる、南魚沼郡湯沢町にあります。

越後湯沢と聞くと温泉をイメージする人は多いでしょう。確かにこの地域は、越後湯沢温泉や苗場温泉、三国峠温泉、赤湯温泉など人気の温泉が数多くあるエリアです。

しかし、今回ご紹介する貝掛温泉で特徴的なのは、「眼病によく効く温泉」だとされている点です。

貝掛温泉は、江戸時代からすでに「眼の温泉」として広く知られていたと言われており、残されている江戸末期の「越後国魚沼郡三国道中筋三俣駅貝掛温泉之図」という版画には、『第一眼病に善。一切の目に湯治してへいゆうせずといふ事なしといへとも、其病によっていったん病再発してねつをはっして病を治すゆゑに気長に湯治すること第一なり。』と書かれています。

つまり、貝掛温泉のお湯の効能は第一に眼の病気に効くということで、すぐに治らなくても気長に湯治を続けていくことが大切、という意味です。

この温泉のお湯には、メタホウ酸やメタケイ酸が多く含まれており、これによって抗菌作用が働き、眼の粘膜や眼球を洗浄する効果があると考えられています。

昭和初期までは、温泉のお湯を用いて「貝掛の目薬」が作られて一般に売られていたこともあり、さらに現在市販されている目薬には貝掛温泉の泉質とよく似た成分のものもあるそうです。

長時間浸かれる、優しいお湯

貝掛温泉のお湯のもうひとつの特徴は、泉温が約37℃とぬるめである点です。このため、お湯に長い時間浸かることができ、長湯によって体中に付着してくる炭酸により温泉成分が体に吸収しやすくなる利点があります。

同時に、体温の上昇がゆるやかになるため体の芯からじっくりとあたたまることができます。

さらにお湯がぬるめであるため、眼を直接洗うこともできるのが「眼の温泉」たるゆえんです。手のひらでお湯をすくって眼を大きく開き、お湯に浸して洗います。慣れてきたらまぶたの開閉を繰り返すと効果がより期待できます。

三国街道の発展と貝掛温泉

貝掛温泉は、鎌倉時代に高僧・白雲禅師によって開かれたと言い伝えられていますが、文献として残されている最古の記録は室町時代の1488(長享2)年に、京都・相国寺の僧であり歌人でもあった万里集九(ばんりしゅうく)が著した詩文集「梅花無尽蔵」に見ることができます。

そこには「岩の割れ目から湧く温泉へ通じる道はあるが、湯屋の建物は見当たらず、通りがかった人が教えてくれなかったら気づかずに通り過ぎてしまうところだった」という意味の内容が記されています。

この地域には、中山道を高崎で分岐して北陸街道の現在の長岡市へ至る三国街道が通っており、幾度もここを通った人だけが知っていた秘湯であったのだろうと推測できます。

その後、戦国時代には越後の武将・上杉謙信がここを隠し湯として、自軍の英気を養うために、また傷を負った兵を癒すために利用していたと言われています。

江戸時代になり、参勤交代が行なわれるようになると三国街道の重要度が上がり、旅の利用者も増えました。

武家のみならず、商人や旅の僧侶などが立ち寄った貝掛温泉の効能を伝え広めていき、湯治客も増えていったと考えられています。

「眼の温泉・貝掛温泉」の評判は徐々に湯治信仰へとつながり、遠路から多数の湯治客が三国街道を歩いて訪れるようになりました。付近には仏教における医薬の仏・薬師如来像が立てられるまでになった程です。

このように貝掛温泉は、三国街道の発展と共に、その評判が広まっていったのです。

秘湯ムードたっぷりの一軒宿

新幹線駅の周辺に無数のホテルや旅館が建ち並ぶ越後湯沢温泉とは対称的に、貝掛温泉は一軒宿の温泉であり、そこにもこの湯が「秘湯」と呼ばれる理由があるようです。

三国街道(国道17号線)から「日本秘湯を守る宿/貝掛温泉」と書かれた入口から脇道に下り、清津川にかかる貝掛橋へ。

車一台が通るのがやっとの一本橋が真っ直ぐ延びて行く先は、山の中。まるで日常の世界から離れていくかのような気分になっていきます。

やがて前方のやや高い位置に見えてくるのが貝掛温泉。白壁と木の柱が瀟洒(しょうしゃ)な、どっしりとした庄屋造りの建物が出迎えてくれます。

この宿の他は360度が大自然。俗世間から隔絶された空間に旅の高揚感がますます高まり、ようやく秘湯にたどり着いた一種の達成感に包まれます。

ここで人気が高いのは、やはり露天風呂です。大小の岩石が配置された野趣あふれる造りで、庭園風になっています。

入口にかけられた「貝掛温泉」の提灯がなんとも良い雰囲気を醸し出しており、日が暮れたあとは、この提灯のあかりが湯面に揺れてさらに風情が増してきます。

新緑に囲まれる季節も、山が紅葉に染まる時季も、そして雪見をしながらの露天風呂も。まさに四季折々の表情が楽しめる露天風呂です。源泉掛け流しのぬるめの湯と加熱した熱めの湯の二種類を楽しむことができます。

一方、内風呂は豪快に太い梁が渡された高い天井の湯屋で、重厚でありながらぬくもりを感じさせる趣深い造りになっています。壁の桧や鉄平石、湯船の縁の御影石なども温泉情緒をより一層高めさせてくれます。

内風呂にも源泉風呂と源泉加熱風呂がありますので、入浴方法によって入り分けることが可能です。

秘湯から一足伸ばして

このように貝掛温泉は「秘湯」の呼び名がふさわしい山奥の宿ですが、首都圏からのアクセスは比較的便利なので気軽に行くことのできる温泉です。

最寄駅の上越新幹線「越後湯沢駅」までは、東京駅から約1時間20分で到着できますので、日帰り入浴のご利用も可能です。

貝掛温泉の日帰り入浴は、午前11時から午後2時までです。朝、東京を出発すれば午前中には貝掛温泉に到着できる「近い秘湯」と言えるでしょう。日々の疲れた身と心のリフレッシュ効果が期待できそうです。

また、貝掛温泉がある新潟県南東部には、素晴らしい観光スポットが数多くあることでも知られています。貝掛温泉に宿泊して、そこから足を伸ばすプランを立てるのも、この地を旅する楽しさが増してくることになるでしょう。

苗場スキー場

湯沢町には多くのスキー場がありますが、その中でも標高差が最もあることで人気を博しているのが、苗場スキー場です。雪の季節だけでなく、近年は日本最大規模の野外ロックフェスティバルである「フジロック・フェスティバル」の会場としても愛されています。

【住所】湯沢町三国

【電話】025-789-4117

【URL】http://www.princehotels.co.jp/ski/naeba/

【貝掛温泉からのアクセス】タクシーで約19分

湯沢町歴史民俗資料館「雪国館」

雪国湯沢に住む人々の生活と地域の歴史を中心にした展示と、この地域を舞台にした川端康成の小説「雪国」の世界の展示の、両方の「雪国」を深く知ることのできる資料館です。

【住所】湯沢町大字湯沢354-1

【電話】025-784-3965

【URL】http://www.e-yuzawa.gr.jp/yukigunikan/

【貝掛温泉からのアクセス】タクシーで約19分(越後湯沢駅前)

清津峡(きよつきょう)

貝掛温泉から清津川の下流約10kmには「日本三大渓谷」のひとつ、清津峡があります。国の名勝であり天然記念物にも指定されているこの渓谷は、清津川と500万年前のマグマが作り出した断崖絶壁の壮大な谷です。

【住所】十日町市小出

【電話】025-763-4800

【URL】http://www.nakasato-21.com/kiyotsu2/

【貝掛温泉からのアクセス】タクシーで約46分