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第四回日本三大御湯 四万温泉(群馬県)

群馬県の「四万(しま)温泉」は、「日本三大胃腸病の湯」のひとつに数えられる温泉地で、国民保養温泉地の第一号の指定温泉です。

四万川沿いに並ぶ表情豊かな温泉街

草津温泉、伊香保温泉、万座温泉、水上温泉…と、名湯が集まる一大温泉県の群馬。その北西部、新潟県と長野県との県境に程近い中之条町にある名湯が、四万温泉です。

群馬県の郷土を紹介する「上毛かるた」では、この温泉地が「世のちり洗う四万温泉」と詠われる程その効能の評判が高く、一説によれば「四万」の地名は「40,000もの病に効く温泉」であることから付けられたとも言われています。

四万温泉は、新潟・群馬県境の三国山脈から南へ流れていく四万川に沿って、山あいの谷に南北およそ4kmにわたって点在している温泉街です。

四万川上流から順に、「日向見」「ゆずりは」「新湯」「山口」「温泉口」の5つの地区が並んでおり、地区ごとに風情が異なっているため、いろいろな温泉街の表情を楽しみながら散策することもできます。

最南端の温泉口地区には、旅館の他に町営の日帰り温泉施設「清流の湯」があります。その奥の山口地区には、旅館が多く建ち並び、月見橋を渡って新湯地区に入ると商店街となり、旅館や土産店も並びます。

そして、この先が四万温泉の中心地で、映画「千と千尋の神隠し」のモチーフとなったことでも知られる歴史的建造物の「積善館」や、名旅館として名高い「四万たむら」もここにあります。

横丁通りである落合通りを抜けると、やや静かなゆずりは地区に入り、最も北には四万温泉の歴史で最も古い日向見地区になります。

それぞれの地区同士は、歩いて10~20分程で行くことができますが、四万温泉のすべてを見ようとしたら徒歩では難しいかもしれません。しかし、1日ではとても把握しきれないことがかえって、またこの温泉地を訪れようと思うきっかけになると言えるでしょう。

神のお告げで開いた温泉

この四万温泉の由来には、2つの説があります。ひとつは桓武(かんむ)天皇の時代(在位781~806年)に蝦夷征伐のためにこの地を通った征夷大将軍・坂上田村麻呂がこの温泉を発見したとする説。

もうひとつは平安時代中期の永延年間(987~989年)に源頼光の家臣であった碓井貞光が、越後(現在の新潟県)から上野国(現在の群馬県)へ山を越える際にこの地を訪れ、夜中じゅう読経をしていたところ、とある子どもが目の前に現れて「私はこの山の神霊です。あなたが今、お経を熱心に唱えていることに感心しました。40,000もの病を治すことのできる霊泉を与えましょう」との神託を耳にし、そのお告げ通りに温泉を発見したとする説です。

2つとも非常に古い伝説ですのでその真偽を見極めるのは難しそうですが、後者の碓井貞光説の方が有力と思われています。

その根拠にはいくつかあり、まず碓井貞光は「日向守(ひゅうがのかみ)」の役職にあり、その名残が現在の「日向見(ひなたみ)」の地名につながっているのではないか、という推理です。

また、日向見地区にある「御夢想の湯」とは、この碓井貞光が神の神託を聞いた夢想から名付けられたと考えられているからです。

室町時代には湯宿が開業

この地に湯宿が開かれたのは、室町時代の永禄6年(1563年)と言われています。

最初にできた宿は、現在の山口地区に田村甚五郎という人物が開き、さらに甚五郎の孫により新湯地区にも湯宿が開業したと伝えられています。

その後江戸時代前期、徳川綱吉の時代の天和年間(1681~1683年)には、すでに温泉宿の経営が成り立っており、江戸からの旅行者で賑わっていたことが古文書に記載されています。

また、別の古文書には、宝暦年間(1751~1763年)には山口地区に浴場と滝湯が2ヵ所ずつと湯宿10軒と貸し座敷が、新湯地区には浴場と蒸し湯が4ヵ所ずつ、滝湯1ヵ所、湯宿7軒と貸し座敷が営業していたという記述が残されています。

当時の湯屋は、個々の湯宿が持っていたものではなく、共同浴場として地区で使用しており、その伝統は現在まで引き継がれて四万温泉名物の共同浴場が各地区に設置されていることにつながっています。

しかし、幕末から明治にかけて、四万温泉は衰退の道を歩みます。危機感を持った地元の人々は、明治21年(1888年)に温泉組合を結成し、温泉街周辺を整備し始めます。

その結果、下流の中之条町の中心部からの県道が通じ、人力車や馬車も通行できるようになったことから旅行客が再び増え、新湯地区を中心に活気を取り戻しました。

神のお告げで開いた伝説が残る温泉地を、現在のような名温泉街に成長させたのは地元の人々だったのです。この温泉街がどこか懐かしく感じられるのは、人の力によって大きくなった歩みがあるからなのかもしれません。

40,000もの病に効く秘密

「四万温泉」の語源である「40,000もの病に効く温泉」とは、いささか大げさにも聞こえますが、この温泉の泉質が良好であることは科学的分析によっても理由が挙げられます。

まず、ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉に含まれるメタケイ酸の成分により保湿効果が期待でき、肌にハリとツヤ、透明感を与えると考えられています。

さらに、高めの泉温と豊富な湯量によって得られる温熱効果・水圧によるマッサージ効果・浮力による筋肉の緊張緩和効果があり、内蔵機能が活発になり、疲労回復をも促します。

それらの根拠から四万温泉は「胃腸病の湯」「美肌の湯」として親しまれています。

また、四万温泉のもうひとつの特徴は「自家源泉」「自然湧出」であることです。つまり、掘削やボーリングによって地下水を汲み上げた温泉ではなく、自然の恵みとして湧き出た温泉を酸化から避けてそのまま湯治に利用できる温泉なのです。

そのような背景から、昭和29年(1954年)には青森県の酸ヶ湯温泉、栃木県の日光湯元温泉と並んで、日本で最初の「国民保養温泉地」に指定されました。

魅力たっぷりの共同浴場

四万温泉には現在、個性も雰囲気も様々な多くの温泉施設があります。宿泊するにも日帰り入浴をするにも、何とも言えない落ち着いた風情が漂う温泉街です。

利用時間を限定して旅行客にも開放されており、じっくりと楽しむことができます。ここでは、昔から地元の人々に親しまれている共同浴場をご紹介致します。

ただし、これらの共同浴場は本来、地元の皆さんが管理し利用する入浴施設です。旅行客はそれを厚意で貸して頂いていることを忘れてはなりません。

日本を代表する温泉地のひとつである四万温泉を心から大切に想い、節度とマナーを守って「お湯を頂く」謙虚な気持ちで利用させて頂きましょう。

御夢想の湯(日向見地区)

四万温泉発祥の伝説の源泉を使用している共同浴場です。平成18年(2006年)に新築された湯屋造りの立派な建物が荘厳な雰囲気を醸し出しています。石をくりぬいた湯船のお風呂と、浴場前の日向見薬師の足湯が楽しめます。

【入浴料金】無料

【利用時間】9時~15時

【駐車場】10台

河原の湯(新湯地区)

四万川と新湯川が交わる辺り、萩橋のたもとの河原にあるのが「河原の湯」です。建物も浴槽も石造りの共同浴場で、内部はまるで洞窟風呂のような風情がたまらないお風呂です。

【入浴料金】無料

【利用時間】9時~15時

【駐車場】なし(桐の木平駐車場から徒歩3分)

上之湯(山口地区)

山口地区にある小さな共同浴場です。浴槽もこぢんまりと整っており、石風呂に桧の縁の湯船が味わい深く、静かにお湯を楽しむことができます。

【入浴料金】無料

【利用時間】9時~15時

【駐車場】なし(桐の木平駐車場から徒歩5分)

山口川音の足湯(山口地区)

かつての「山口露天風呂」を平成26年(2014年)に足湯に改修した施設です。四万街道から四万川の近くに降りて行ったところにあり、その名の通り川音を聞きながら開放的な気分で足湯が楽しめます。

【入浴料金】無料

【利用時間】9時~17時(冬期閉鎖)

【駐車場】なし(桐の木平駐車場から徒歩5分)

町営 四万清流の湯(温泉口地区)

温泉口地区にある中之条町町営の温泉施設です。源泉掛け流しの豊富で贅沢な湯量や、露天風呂からの四万川の清流の眺めが人気です。有料の貸切個室も利用できます。

【入浴料金】500円(2時間)

【利用時間】10時~21時

【定休日】第4水曜日(年末要確認)

【駐車場】30台