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第四回日本三大御湯 峩々温泉(宮城県)

宮城県の「峩々(がが)温泉」、群馬県の「四万(しま)温泉」、大分県の「湯平(ゆのひら)温泉」の三つの温泉は「日本三大胃腸病の湯」と称されています。その中のひとつ、峩々温泉をご紹介致します。

地名は荒々しくても癒される温泉宿

宮城県と山形県にまたがる蔵王連峰の東中腹、阿武隈水系の濁川上流の山中にある深山幽谷の一軒宿が、峩々温泉です。

「峩々」とは荒々しく険しいという意味で、濁川の岩の渓流の様子から付けられたとも、その両岸に巌とそびえるごつごつした山肌を表すとも言われている、この辺りの地名です。

峩々温泉が湧き出したのは、蔵王山が活発に火山活動を続けていた平安時代の承和年間(834年~847年)にかけての頃と考えられています。

しかし、この温泉が発見されたのはそれから1,000年以上もあとの1869年(明治2年)のこと。

北海道開拓使の黒田清隆にしたがって、蔵王連峰の刈田岳付近で硫黄採掘場を開いた竹内時保が、この地に荒れ果てた温泉を見つけました。

実はこの温泉は、江戸時代末期に地元の猟師が開いていた湯治場で、傷ついた鹿が浸かっていたところを見つけたことから「鹿の湯」と名付けられていましたが、使われることなく放置されたままでいたものでした。

竹内時保はここを整備し直し、1876年(明治9年)に「峩々温泉」として開きました。その後、温泉療養の名湯として知られていき、とりわけ胃腸の病に効果がある湯治場として栄えていきました。現在は、開湯者竹内時保から数えて六代目の当主が湯を守り続けています。

何しろ周囲には蔵王連峰の険しい山々とその地形を削りながら蛇行する濁川しかない奥地。標高850mの夏でもひんやりとした場所で、冬は雪に覆われる厳しい環境。

「人里離れた」という表現がこれほどぴったりな場所も珍しいのではないでしょうか。そんな所に、峩々温泉はぽつんとあります。

しかし、かえってそのような場所にある温泉だからこそ、湯治客の信仰心を集め人々に長い間愛され続けてきたのでしょう。

現在の「秘湯」は建物が改築され、お洒落な建物が並ぶ宿泊施設となっており、ウッディな館内にはバーカウンターや談話コーナー、ラウンジまでも設けられています。これまでの常連客層とは一味違った新たなファン層も楽しめる温泉宿になっています。

胃腸に効く「かけ湯」「飲泉」

この温泉の泉質は、ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉です。

この泉質の特徴は、血管を拡張させて血液の流れを良くすることや、成分に含まれる硫酸カルシウムが腸や胃から吸収されることによって新陳代謝が高まることなどが期待されており、さらにナトリウムの効能により腸の運動を活発にさせる効果もあると考えられています。

そのため、高血圧症や動脈硬化、便秘や肥満の解消にも効くと言われています。

また、これらの成分は肌にも良いとされており、「美人の湯」としても人気があります。

かつては「重曹泉」と呼ばれたナトリウム-炭酸水素塩泉は、肌の汚れや古くなった角質を落とすクレンジング効果があり肌がすべすべになると言われています。

また「芒硝泉」と呼ばれていたナトリウム-硫酸塩泉には、潤いを補給する効果があり「天然の化粧水」とも言える程です。

さらにこの温泉に含まれる塩の成分は、入浴後の肌の表面に薄く膜を作り優しく包み込んでくれるため、肌の水分や熱を外部に逃しにくくしてくれます。そのため、ほっかほかの浴後感が保たれ、血行が良くなり、老廃物を排出するデトックス効果が高まるとされています。

このような効能が期待できる峩々温泉のお湯は、入浴するだけではなくぜひ「飲泉」をしてもらいたいものです。

峩々温泉のラウンジのバーカウンター横には、湯治客がいつでも温泉のお湯が飲めるように飲泉コーナーも設置されています。弱った胃腸に直接効果があり、飲んでしばらくしてデトックス作用を実感できる湯治客も多いそうです。

「あつ湯」と「ぬる湯」の入浴方法

峩々温泉には、独特の入浴方法が伝わっており、これが最も温泉効果を得られる湯治作法とされています。

本館大浴場には「あつ湯」「ぬる湯」と男女別の露天風呂が設置されています。

このうちの内風呂である「あつ湯」は、温泉の温度が44~46℃とかなり熱く、長湯が困難です。

いきなり湯船に入るのではなく、まずはお湯を飲んでみましょう。口から温泉成分と水分を補給しておきます。

その次に湯船の横の床に横たわり、備えてある竹筒のカップでお湯を汲んで胃や腸のあたりにかけ湯をします。

「かけ湯百回」と言ってこれを100回行なうことが良いとされています。繰り返しお湯をお腹にかけていくとだんだんとじんわり体の内部からあたたまって、胃腸の運動が活発になってくるのが分かります。

その後「ぬる湯」にじっくりと浸かって体の熱を内部にとどめます。湯上がり後にはまたお湯を飲みます。

これらの「かけ湯」「飲泉」「入浴」の三拍子で湯治をすることで、胃や腸への温泉効果が高まるとされています。

峩々温泉の飲泉コーナーには、以下のように書かれています。

「1日1杯の飲泉/100杯のかけ湯/湯治の峩々には1週間ひとまわり」

食べ過ぎや飲み過ぎだけでなく、胃腸の働きはストレスによってもダメージを受けます。現代社会に生きる私たちの胃腸環境はいつでも脅かされていると言っても過言ではないでしょう。そんなときは、峩々温泉を訪れてこの入浴方法を試してみるのも良いかもしれません。

一軒宿「峩々温泉」の魅力

古さと新しさが混在する峩々温泉。時代が変わっても、おもてなしの心は変わらないのがこの宿の魅力です。

ぬる湯(大浴場)

38~42℃の温度設定になっている「ぬる湯」にはじっくりと入ることができるので、入浴時の副交感神経の刺激も優しく、リラックスできる効果があります。体の芯からゆるやかに温めることで血行促進による疲労回復、新陳代謝の促進が期待できます。

大きな浴槽での入浴なので、水圧による体へのマッサージ効果や浮力による筋肉の緊張緩和効果があり、心身ともにリラックスできます。

あつ湯(大浴場)

「かけ湯」で知られる47℃設定の熱めのお湯です。かつてこの地での湯治客の多くが湯あたりを起こしており、熱い湯に長く入ることなくこの温泉の効果を得られる方法はないものかと考え出されたのが、「かけ湯」だとのこと。

湯治客が自発的に行なったこの方法が、いつしか峩々温泉独特の入浴方法として知られていくようになりました。

露天風呂

峩々温泉には混浴露天風呂、貸切露天風呂、男女別露天風呂があります。天然の岩で作られており、温泉風情が五感で堪能できます。