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第三回日本三大御湯 秋保温泉(宮城県)

古来より天皇家に深く愛された温泉を「御湯(みゆ)」と呼びます。長野県の別所温泉・野沢温泉と共に、「日本三御湯」に挙げられる宮城県の「秋保(あきう)温泉」をご紹介致します。

ビジネスでも観光でも人気の温泉地

秋保温泉遠景

東北地方最大の都市、宮城県仙台市にある秋保温泉は、奥羽山脈を源に太平洋へと流れる名取川上流にある風光明媚な温泉地です。東北地方を代表する温泉地のひとつ鳴子温泉(宮城県)、飯坂温泉(福島県)と共に「奥州三名湯」にも数えられています。

仙台市の中心部から車で30分程の距離にある利便性から、この温泉地には大規模な駐車場やコンベンションホール、宿泊施設が建設されており、観光地として高い人気を誇りながら、仙台経済圏のビジネス利用の場としても頻繁に利用されています。

「御湯」と呼ばれる由来

秋保温泉

秋保温泉がある地域には、周辺の遺跡の発掘・研究により、旧石器時代から人が住み始めていたと考えられています。狩猟採取の生活をしていた縄文時代の遺跡は46ヵ所以上もあり、かなり大きな集落であったと思われます。

しかし、稲作が主となる弥生時代にはこの辺りの水田農業には不適な地形のため、名取川沿いに小さな集落が点在した程度に留まっていたことが推測されます。

秋保温泉

この秋保温泉が天皇家に愛され始めたのは、記録によると古墳時代の欽明天皇(きんめいてんのう)(在位539~571年)までさかのぼります。皮膚病に感染した欽明天皇は、あらゆる方法を試しても一向に治らずにいましたが、秋保温泉の湯を献上させて沐浴すると、数日のうちにすっかり治ってしまったそうです。

それ以来秋保温泉は、天皇家の御用達となり「御湯」の称号が下賜されました。また、大和朝廷の政権が樹立すると東北地方の鎮守府(ちんじゅふ)として多賀城が築かれ、仙台周辺が中央朝廷の東北支局の役割を担うこととなりました。

この時期に編纂(へんさん)された歌集には「名取の御湯」との名前で秋保温泉が記録されています。これは、秋保の地が皇室のみならず東北に任務する役人たちの保養の場であったことを意味します。

時代は流れて戦国時代、伊達政宗が仙台を支配すると、仙台藩主の「御殿湯」としてこの温泉地が整えられました。この湯守役を務めた佐藤家は、平安時代から代々秋保温泉を守り続けていた家系ですが、その子孫の方々は現在でもこの地で宿泊業を営んでいます。

天皇家から仙台藩主と「公」の温泉として長く利用されてきた歴史が変わるのは江戸時代前半です。佐藤家だけでなく岩沼屋、水戸屋が温泉管理者になったことで庶民にも開放され、人々に広く親しまれる湯治場へと変わっていきました。つまり「御湯」としての歴史は1,100年も続いたことになります。

じっくりめぐりたい秋保温泉周辺の見どころ

秋保温泉

秋保温泉の周辺は、奥羽山脈と名取川が長い年月をかけて作り出した壮大で美しい景観が数多く集まっています。

温泉とこの地域の魅力をじっくりと味わうためには、宿泊のプランを立て、数日間にわたっての観光がおすすめです。


秋保・里センター

秋保での観光案内の中心的存在が「秋保・里センター」です。この地を訪れた観光客にとって心強い、観光の拠点として利用できる年中無休の無料の施設です。センター内には「秋保温泉郷観光案内所」があり、この地区の観光案内はもちろん、宿泊情報も案内してもらえます。

「展示スペース」には、秋保の伝統工芸から現代のクラフトまでを幅広く取り揃えた作品や、1961年(昭和36年)まで仙台中心部から秋保温泉まで結んでいた「秋保電鉄」のジオラマ、そして秋保全体の大きな地図や秋保の四季の映像が見られるコーナーもあります。

4月から11月にかけては、レンタサイクルが無料で利用できるのも魅力。爽やかな季節、自転車の心地良い風を受けながら豊かな自然をのんびりとめぐれば、一味違った旅になることでしょう。さらに、この期間中の土曜・日曜・祝日には足湯も楽しむことができるのが嬉しいサービス。秋保の「おもてなし」が詰まったセンターです。

磊々峡(らいらいきょう)

名取川が長い年月をかけて大地を浸食してできた奇岩が建ち並ぶ峡谷です。この川の両岸の地質は「秋保石」と呼ばれる火山灰由来の凝灰岩で、河川などの浸食によって削られやすい性質を持っています。

650m程にわたって遊歩道が整備されており、そこから様々な形をした岩を眺めることができます。「奇面巌(いわ)」「八間巌」「時雨滝」「天斧巌(てんおのいわ)」「鳴合底(なりあいそこ)」など、見ればそのネーミングの理由が分かるようなユニークな名前が付けられています。新緑や紅葉の季節にはその彩りが川面と岩石とのコントラストを織りなし、ひときわ美しい景観となります。

「磊々峡」の名前は、夏目漱石の門人でドイツ文学者の小宮豊隆によって名付けられました。

秋保大滝

秋保温泉から名取川の14km程上流にあるのが秋保大滝です。幅6m、落差55mの壮大な滝で、華厳の滝(栃木県)・那智の滝(和歌山県)と並んで「日本三名瀑(にほんさんめいばく」のひとつともされる、国指定の名勝です。

春の爽やかな頃も、緑が鮮やかに萌える初夏も、涼風が心地良い盛夏も、紅葉が映える秋も、そして岩場に積雪する冬も、それぞれの季節にそれぞれの表情を見せてくれるダイナミックな光景です。

秋保不動尊の奥には滝見台があり、ここからは滝を見下ろすことができるため、上流から流れてきた名取川が轟音を立てて落ちていく様子が見られます。一方、不動滝橋の脇からは川沿いの遊歩道が続いており、滝壺の近くまで歩いていくことができます。下から見上げる豪快な滝の姿は、その迫力がより一層感じられます。

二口峡谷

二口峡谷(ふたくちきょうこく)は名取川上流、山形県との県境に程近い峡谷です。全長8kmにも及び、下流部には秋保大滝があります。

峡谷の最も奥地、名取川の源流付近には「磐司岩(ばんじいわ)」と呼ばれる巨大な奇岩があります。磊々峡と同様に凝灰岩の岩壁で、垂直に切り立ったその高さは150m、幅は3kmに及ぶところもあります。

岩の頂上には木が生い茂り、紅葉の季節は色とりどりに染まり、大変美しい光景となります。また、雪の積もった磐司岩はモノクロームの静謐な風景となり、まるで水墨画の世界にいるような錯覚を覚えます。

磐司岩の上流には、大行沢(おおなめさわ)に落ちる豪快な「梯子滝」があります。この滝のすぐ上流にも別の滝があることから、この名が付けられたと言われています。

反対に磐司岩の下流には、天然記念物に指定されている「姉滝」、そしてその隣には「妹滝」があります。まるで美しい姉妹が並んで立っているかのような2本の滝の佇まいには、凛とした美しさが感じられます。

名取川の流れと凝灰岩の地質が織りなす様々な表情。悠久のときを経て作り上げられた自然の芸術がバラエティ豊かに鑑賞できる場所、それが二口峡谷です。