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江戸時代から始まった温泉医学



古くからケガや病気を癒したり、からだの疲れを取ったりする不思議な効能があるとして、人々に親しまれてきた温泉。この温泉を利用した温泉療養(湯治)が科学的な見地から検証されるようになったのは、江戸時代も中期を過ぎてからでした。

これにより、それまで天皇家など貴族階級のものとされていた温泉が注目されるようになり、「湯治ブーム」が巻き起こったのです。

温泉療法の基本的知識を述べた貝原益軒

温泉療法の基本的知識を述べた貝原益軒

儒学者・漢方学である貝原益軒は、健康な生活の暮し方について著した『養生訓』で、温泉について次のように述べています。

  • 「温泉入浴を行なって効果の高いのは外傷です。打ち身や打撲、皮膚病、切り傷、腫れ物などに良く効きます。また中風や筋肉の引きつり、痙攣、手足のしびれ、麻痺などにも効果があります。
  • 「うつ病や食欲不振、冷え性などには気がめぐるようになるので効果的ですが、外傷のように即効性があるわけでないので、軽く入浴すべきです。」
  • 「湯治の日数は7日か14日がよく、これを俗に1廻、2廻と言います。」

これらの他、かなりのページを割いて、多岐にわたる注意事項が懇切丁寧に書かれています。これらの事項は現代でも十分通じる温泉療法の基本であり、その知識には驚かされます。

温泉医学の創始者―後藤艮山

温泉医学の創始者―後藤艮山

江戸時代の医者は、患者に対して問診や触診などをした後、病状に合わせて処方した薬草を、煎じ薬、貼り薬、塗り薬として用いるというのが基本でした。そのような中、後藤艮山は当時未開拓の分野へ目を向け、新しい医学を模索しました。

そして、温泉から噴出される「気」に着目し、あらゆる病気は気の滞りからなるとする「一気留滞論」を提唱。温泉療法、熊の胆嚢、お灸という3つの「気を勢いよく動くかす方法」を編み出し、温泉入浴を奨励しました。

温泉療法については、1クールを、一周り1週間(病根をえぐり出す)、二周り1週間(病根を除く)、三周り1週間(体力の回復)の約3週間を基本とすることを提唱しました。

日本初の温泉医学書を著した香川修徳

日本初の温泉医学書を著した香川修徳

後藤艮山の弟子である漢方医の香川修徳は『一本堂薬選続編』を著し、「温泉は気を助け、からだを温め、血液の循環を良くし、関節に効く。種々の痛み、皮膚病、打ち身、冷え症など、おおよそ持病や奇病に効果がある。」と述べています。

この書物には、温泉の効能、最適な温泉の選択の仕方、入浴回数、かけ湯をはじめとする入浴方法などについて詳細に書かれており、日本初の温泉医学書とも言われています。

温泉の化学的研究の先駆者―宇田川榕庵

温泉の化学的研究の先駆者―宇田川榕庵

蘭学者である宇田川榕庵は、西洋の体系的な化学を日本に初めて紹介し、日本における温泉の化学的研究の先駆者としても知られています。

榕庵は約16年間にわたって、熱海修善寺有馬など全国40ヵ所ほどの温泉分析を行ない、その成果を『諸国湯泉試説』と『温泉雑記』にまとめました。分析項目は、色、比重、含有成分など本格的。様々な試薬を用いて分析を重ね、各地の温泉を酸泉、塩泉、硫黄泉、鉄泉の4種類に分類、温泉ごとの適応症についても記されています。

それまで伝説として語り伝えられてきた温泉の効能を、初めて化学的・科学的に検証した業績は高く評価されています。